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どうも、物欲パパです。
オーダーグラブの納期は、早くて1か月、混む時期は3か月以上。そして見積もりは、最初に想定した金額より必ず上がります。
これは脅しではなく、仕組みの話です。革のグレード、ウェブ、紐の色、刺繍。選択肢が一つ増えるたびに数千円ずつ乗っていく。選んでいる最中はまったく痛みを感じないのが、この沼の恐ろしいところです。
それでも、オーダーは一度やる価値があります。既製品では絶対に埋まらない部分が埋まるからです。
この記事では、オーダーグラブの流れ・納期・費用と、後悔しない決め方を整理します。
結論:オーダーは「2個目以降」の人がやるもの
- オーダーグラブの相場は40,000〜80,000円。上位ラインは10万円を超えることも
- 納期は1〜3か月。繁忙期(1〜3月)は4か月かかることもあります
- 最大の価値は「サイズ」ではなく「型と手入れ具合を自分専用にできる」こと
- 初めてのグラブでオーダーはおすすめしません。好みがまだ分からないからです
- 迷ったらBSSショップ(ミズノプロ取扱専門店)で相談するのが最短ルート
- 後悔の9割は色と型。実物サンプルを触らずに決めるのが最大の失敗
- オーダーは基本的にキャンセル・返品ができません。決めるまでが勝負です
オーダーグラブとは?既製品と何が違う
オーダーグラブとは、型・革・カラー・ウェブ・紐・刺繍などを自分で指定して作ってもらうグラブです。同じものが世界に一つしかない、という点で既製品とは決定的に違います。
ただし勘違いされやすいのですが、「手の形を採寸して作る」わけではありません。ベースになる型(木型)は既存のものから選び、そこにカラーや細部の仕様を組み合わせていく方式が主流です。完全にゼロから作るのは、プロ野球選手クラスの話です。
| 項目 | 既製品 | オーダー |
|---|---|---|
| 価格 | 15,000〜60,000円 | 40,000〜100,000円 |
| 納期 | 即日 | 1〜3か月 |
| 試着 | できる | できない(サンプルのみ) |
| カラー | 用意された色から選ぶ | パーツごとに自由に組める |
| 返品・交換 | 条件次第で可能 | 原則不可 |
| 満足度 | 十分に高い | 決め方次第で天国と地獄 |
オーダーの種類|どこで頼むかで全部変わる
オーダーと一口に言っても、依頼先で自由度・価格・納期がまったく違います。ここを理解しないまま店に行くと話が噛み合いません。
| 種類 | 自由度 | 価格帯 | 納期 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| メーカー公式オーダー (ミズノプロ・SSK・ゼット等) |
◎ 最も高い | 50,000〜100,000円 | 2〜3か月 | こだわりが明確な人 |
| BSSショップ (ミズノプロ取扱専門店) |
◎ 相談しながら組める | 50,000〜90,000円 | 2〜3か月 | 初めてのオーダー |
| 量販店のオーダー会 | ○ 選択肢は限定的 | 30,000〜60,000円 | 1〜2か月 | 気軽に試したい人 |
| 工房・職人系ブランド | ◎ 型から相談可 | 40,000〜120,000円 | 1〜6か月 | 上級者・沼の住人 |
| ネットのカスタムオーダー | ○ 色中心 | 25,000〜60,000円 | 1〜3か月 | 色だけ変えたい人 |
初めてなら BSSショップを強くすすめます
BSSショップは、ミズノが認定したミズノプロの取扱専門店です。何がいいかというと、店員さんがグラブに異常に詳しい。「外野で、ポケットは深めで、でも握り替えは速くしたい」といった曖昧な要望を、具体的な仕様に翻訳してくれます。
私が実際にオーダーしたときも、自分の希望を全部話したうえで、最終的に店員さんの提案を採用した部分がいくつもあります。カタログとにらめっこして一人で決めるのと、プロと話しながら決めるのでは、完成品の満足度がまるで違います。
メーカー選びで迷っている段階なら、まず既製品の比較記事を読んでください。ミズノとローリングスのグローブを比較|少年野球はどっちを選ぶ?、ゼットと久保田スラッガーを比較|少年野球向けの違いを解説、グローバルエリート vs セレクトナイン|ミズノの中でどう違う?が参考になります。
オーダーの流れ|注文から受け取りまで
実際の手順を、私が経験した順に書きます。
STEP1:店を決めて、予約を取る(オーダー1〜2週間前)
いきなり行っても対応してもらえないことがあります。オーダーは1件あたり30分〜1時間かかるので、事前に「オーダーの相談をしたい」と電話しておくのが確実です。
STEP2:店で希望を伝える(当日・30分〜1時間)
ここが本番です。聞かれるのは主に次の項目です。
| 決める項目 | 内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| ポジション・型 | 内野・外野・投手など。ベースになる木型を選ぶ | ★★★ 最重要 |
| サイズ | 型ごとに設定されたサイズから選択 | ★★★ |
| 革の種類 | 硬めか柔らかめか。銘柄で質感が違う | ★★★ |
| ウェブ | Hウェブ、クロス、トンボなど | ★★☆ |
| 本体カラー | オレンジ、ブラック、タンなど | ★★★ 後悔ポイント |
| 紐の色 | 本体と同色か差し色か | ★★☆ |
| ラベル・ステッチ | 縫い糸の色まで指定できる場合も | ★☆☆ |
| 刺繍 | 名前・番号など。位置と書体も指定 | ★★☆ |
STEP3:オーダーシートに記入・支払い(当日)
仕様が決まったら伝票に記入します。ここでスマホで写真を撮っておいてください。2か月後に「何を頼んだんだっけ」となります。
支払いは全額前払いか、内金+残金かは店によります。
STEP4:待つ(1〜3か月)
ここが長い。本当に長いです。特に繁忙期(1〜3月の新入学シーズン)は納期が延びます。「春の大会に間に合わせたい」なら、逆算して11〜12月には発注してください。
STEP5:受け取り・型付けの相談
完成したら連絡が来ます。受け取り時に型付けの相談も一緒にしてしまうのがおすすめです。オーダーしたグラブは革が硬い状態で届くので、そのままでは使えません。
型付けの選択肢は湯もみ型付けと手もみ型付けの違い|少年野球はどっちを選ぶべき?にまとめています。オーダー品は湯もみを推す店も、あえて自然に育てることを推す店もあります。作った店の意見を聞くのが一番です。
費用の内訳|「本体価格」だけでは終わりません
ここは正直に書きます。オーダーは、想定より最終金額が膨らみます。
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| グラブ本体(オーダー基本料金) | 40,000〜80,000円 | ブランドとラインで変動 |
| 刺繍 | 1か所 1,500〜3,000円 | 複数入れると加算 |
| 特殊カラー・特殊革の追加料金 | 0〜10,000円 | 限定革は割高 |
| 型付け(湯もみ等) | 3,000〜6,000円 | 受け取り時に依頼 |
| オイル・保管用品 | 2,000〜5,000円 | 高いグラブほど手入れが必要 |
| 合計目安 | 50,000〜100,000円 | 本体価格+1〜2万円と見ておく |
「本体価格+1〜2万円」が現実的な総額です。予算を組むときは、ここまで含めて考えてください。
後悔しない仕様の決め方|失敗の9割は色と型
ここが本記事で一番伝えたいところです。オーダーで後悔する人の理由は、驚くほど偏っています。
後悔ポイント1:色がイメージと違った
これが圧倒的に多い。カタログやWebの色見本と、実物の革の色は違います。特にオレンジ・タン系は、印刷や画面の発色と実物の差が大きい。
対策はひとつです。店で実物の革サンプルを見せてもらう。そして可能なら、屋外の自然光でも見せてもらってください。店内の照明下と太陽光では、まったく違う色に見えます。
後悔ポイント2:型が自分に合わなかった
「ポケットが浅すぎた」「大きすぎて扱いにくい」。これも多い。
対策は、同じ型の既製品を実際に試着することです。オーダーの型はたいてい既製品にも使われているので、店に置いてあることが多い。触らずに決めないでください。
後悔ポイント3:派手にしすぎた
自由に色を選べると、つい盛りたくなります。本体オレンジ、紐は赤、ウェブは黒、ステッチは黄色。オーダーシート上ではかっこいいのですが、完成品を見ると「これ、試合で使えるか?」となる。
特に少年野球や中学野球では、チームによって派手なグラブが敬遠されることがあります。使う場所を先に考えてください。
私が実感した「オーダーの鉄則」
色は2色まで。本体+紐の差し色で止めておくと、まず失敗しません
型は既製品で試してから。触ったことのない型を指定しない
迷ったら店員さんの提案を採る。年間何十件も見ている人の勘は当たります
「10年使う」つもりで決める。流行の色は3年で飽きます
ポジション別の型については、投手用グローブの特徴と選び方|色の規定とサイズの目安、ファーストミットの選び方|少年野球で本当に必要?、久保田スラッガー vs ハタケヤマ|キャッチャーミットはどっちを選ぶ?にまとめています。サイズの考え方は少年野球のグローブのサイズの選び方|手の大きさ別・学年別をどうぞ。
刺繍を入れるなら、位置と糸色はグラブ刺繍の入れ方・料金・入れる場所のおすすめ|オーダー経験者が実例で解説で詳しく書いています。オーダー時が最も安く、きれいに入れられるタイミングです。
オーダーしないほうがいい人
アフィリエイトで収益を得ている立場ですが、正直に書きます。次に当てはまる人は、オーダーせず既製品を買ってください。
こういう人はオーダー不向きです
1個目のグラブを買う人 — 自分の好みがまだ分かりません。既製品を1〜2年使ってからで十分です
成長期の小学生 — 1〜2年でサイズが合わなくなります。8万円のグラブが2年で使えなくなるのは辛い
ポジションが固まっていない人 — 型はポジションで決まります。決まってから作るべきです
すぐ必要な人 — 納期は1〜3か月。今週末の試合には絶対に間に合いません
特に小学生のオーダーは、私は基本的におすすめしません。手が大きくなればサイズが合わなくなる。ポジションも変わる。それより既製品の中位モデルを、成長に合わせて買い替えていくほうが合理的です。
オーダーが本当に効くのは、体格が固まった中学生以降、そしてポジションが決まっている人です。そこまでは既製品で十分に戦えます。
予算を抑えたいなら中古という選択もあります。中古グローブはあり?メルカリ・フリマで買うときの注意点をどうぞ。左利きの方は選択肢自体が少ないので左利き用グローブの選び方|少年野球で数が少ない理由と探し方もあわせて。
オーダーグラブの手入れ|作って終わりではありません
数万円かけて作ったグラブです。手入れをしないと、その価値は数年で失われます。
基本は既製品と同じですが、オーダー品ならではの注意が2つあります。
1つめ、オイルの入れすぎに注意。高級革ほどオイルをよく吸います。「良い革だから」とたっぷり塗ると、革が重くなり、型が崩れます。オイルの選び方と適量はグラブオイルの選び方と塗り方|少年野球で失敗しない手入れの基本にまとめました。
2つめ、オフシーズンの保管。冬場の乾燥は革の大敵です。特にオーダー品は色の濃淡が繊細なので、乾燥やカビで一気に台無しになります。冬の乾燥からグラブを守る|オフシーズンのメンテナンスで詳しく書きます。
よくある質問
まとめ
- オーダーグラブの総額は50,000〜100,000円。本体価格+1〜2万円を見込む
- 納期は1〜3か月。春に使うなら前年11〜12月に発注
- 初めてならBSSショップなどの専門店で相談するのが最短ルート
- 後悔の9割は色と型。実物サンプルと既製品での試着は必須
- 色は2色まで。派手にしすぎると使う場所を選びます
- 小学生・1個目・ポジション未確定なら既製品で十分
- オーダーはキャンセル不可。決めるまでが勝負です
オーダーグラブは、正直に言えば「合理的な買い物」ではありません。同じ金額で既製の上位モデルを買っても、性能はほとんど変わりません。
それでもオーダーする価値があるとしたら、それは「これは自分が決めたグラブだ」という感覚だと思います。届いた瞬間の高揚感、型を育てていく時間、10年後も色褪せない愛着。私はそれに数万円を払う価値があると思っています。
ただし、それは「自分が何を欲しいか分かっている人」だけの話です。まだ分からないなら、既製品を使い込んでください。分かるようになってから作ったほうが、絶対にいいものができます。
プレゼントとして検討されている方は野球少年へのクリスマスプレゼント|予算別おすすめと失敗例もどうぞ。オーダーはサプライズには絶対に向かない、という話も書いています。
物欲パパでした。(次に作るなら何色にするか、もう3年くらい考え続けています)
※価格・納期・取扱内容は店舗やメーカー、時期によって変わることがあります。最新情報は各メーカー・店舗公式サイトでご確認ください。
※記載の価格は2026年9月時点のメーカー希望小売価格(税込)です。実売価格は販売店やセールによってこれより安くなることがあります。購入前に最新の価格をご確認ください。


