「投手」として登板しましたか?
※数値は慶友整形外科病院・古島弘三医師の計測データを基にした概念的なイメージです
※公式試合1試合あたり、投手2名・捕手2名が確保できることが理想的な目安です
この記事でわかること
2027年シーズンから、学童野球(小学生)で「同一試合内での投手・捕手の兼任」が全面禁止になります。「エース兼キャッチャー」が当たり前だったチームには大きな変化です。禁止の理由・ルールの詳細・現場への影響をわかりやすく解説します。
学童野球の球数制限が変わる!2026年から週210球上限を徹底解説
新ルールの概要
全日本軟式野球連盟(全軟連)は2026年2月3日、2027年シーズンから学童部(小学生)において同一試合内での「投手と捕手の兼任」を全面的に禁止することを正式に発表しました。
2026年シーズンからの「週210球制限」に続く、子どもの肩・肘を守るための連続したルール改正の一環です。
🔔 いつから?
2027年(令和9年)シーズンより導入
2025年12月開催の理事会で承認。2026年1月23日付けで各都道府県支部に通知されました。
↓
打たれたらキャッチャーへ
↓
別の子がマウンドへ
肩・肘に二重の負担
同じ試合で兼任禁止
↓
負荷を分散
子どもの体を守る
なぜキャッチャーも肩肘が危ない?
「ピッチャーは球数制限があるけど、キャッチャーって投げる数はそれほど多くないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
実は、キャッチャーの肩肘リスクの本質は「返球の多さ」ではなく「盗塁阻止の送球負荷」にあります。
二塁送球が「投球の2倍の負荷」になる理由
慶友整形外科病院・古島弘三医師(全軟連医科学副委員長)が「パルススロー」という計測器で実測したところ、キャッチャーの盗塁阻止送球の肘負荷はピッチャー投球の約2倍であることが判明しています。
① 座った状態から立ち上がりながら全力で投げる
② ピッチャーと違い、助走や体重移動がほぼできない
③ 小学生はフォームが安定しておらず、肘への集中負荷が起きやすい
ルールの詳細(OK・NGの境界線)
| ケース | ✅ OK | ❌ NG |
|---|---|---|
| 投手として出場 → 同じ試合でキャッチャーへ | — | 禁止 |
| 捕手として出場 → 同じ試合でリリーフ登板 | — | 禁止 |
| 投手 → 同じ試合で外野・内野などへ移動 | OK | — |
| 捕手 → 同じ試合で外野・内野などへ移動 | OK | — |
| 投手が捕手以外の守備についてから→再び投手として登板 | OK | — |
| 捕手が投手以外の守備についてから→再び捕手として出場 | OK | — |
覚えておきたいポイント
- 「投手→キャッチャー」「キャッチャー→投手」のポジション入れ替えのみ禁止
- 投手・捕手から他のポジション(外野・内野など)への移動はOK
- 一度退いた後、元のポジション(投手なら投手)に戻るのもOK
- 対象は同一試合内のみ(別の試合では兼任可能)
チームへの影響
このルール改正が最も影響するのは、「エース=正捕手」という起用をしていたチームです。少人数チームでは特に頭を抱える変化となります。
⚠️ 少人数チームへの影響が大きい
これまで「ピッチャーが打たれたらキャッチャーに回って、代わりに別の子がマウンドへ」という戦術が使えなくなります。第2・第3のピッチャー、そして試合で使えるレベルのキャッチャーを複数育てることが必須になります。
全軟連が導入を2027年と1年猶予を設けたのも、「新しいキャッチャーを育てるには時間がかかる」という現場の実情を考慮してのことです。
よくある疑問Q&A
硬式野球のリトルリーグは、リトルリーグ・インターナショナル(国際本部)が独自のルールを制定しており、全軟連のルールは適用されません。リトルリーグには「同一試合での兼任全面禁止」ではなく、球数・イニング数に基づく条件付き制限があります。具体的には「その日の試合で41球以上投げた投手はその日は捕手を務めてはいけない」「1試合で4イニング以上捕手を務めた選手はその日は投手を務めてはいけない」というルールです。
ボーイズリーグなど他の学童硬式連盟も、それぞれ独自の規則を持つため、お子さんが所属する連盟に直接確認することをおすすめします。
いったん退いた選手がキャッチャーとして再出場すること自体、投手・捕手の兼任禁止以前に、再出場禁止ルールによってできません。
チーム・保護者チェックリスト
2027年シーズンに向けて、今から準備できることを確認しておきましょう。
- 第2・第3のキャッチャー候補を今から育て始める
- 「エース兼捕手」に頼らないローテーションプランを作る
- キャッチャー防具(胸当て・マスク・レガース)を複数セット用意する
- キャッチャーへのアイシング・肩肘ケアの習慣をチーム全体に広める
- 審判・大会運営スタッフにもルールを共有・周知する
- 子ども本人に「なぜこのルールがあるのか」を説明して納得させる
📝 まとめ
- 2027年シーズンから同一試合での投手・捕手兼任が禁止
- 盗塁阻止の二塁送球は投球の約2倍の肘負荷がかかる
- 返球の繰り返しも肩肘疲労を蓄積させる複合リスク
- 投手↔捕手の入れ替えのみ禁止(他ポジション移動はOK)
- 少人数チームほど「第2捕手」「複数投手」育成が急務
- 全軟連が1年猶予を設けたのは育成期間を考慮したため
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出典:公益財団法人 全日本軟式野球連盟 2026年1月23日通知・2月3日発表 / 参考:Full-Count「学童野球で同一試合の投手・捕手兼任禁止へ」(2026年2月3日)



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